秋の俳句 司書でこぺんが選ぶ10選

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こんにちは。

今回は、司書でこぺんが選ぶ秋の俳句10句をご紹介します。

虫の夜の星空に浮く地球かな
ー大峯あきら

木犀やバックミラーに人を待つ
座布団のうすくなりたる良夜かな
ー津川絵理子

水が水明るくしたる新豆腐
ー木暮陶句郎

制服が鴨居に掛る遠花火
ー嵯峨野鈴子

台風や薬缶に頭蓋ほどの闇
ー山口優夢

花野発花野止まりの縄電車
ー清水薫

立ち読みの背中合せを灯す秋
ー金子正次

秋蝉は風が育ててゐるらしく
ー大牧弘

足音を見送つてゐる無月かな
ー栗島弘

空箱のきれいに燃えて秋の空
ー鳴戸奈菜

夏が去って、空気が澄んで、ある朝ふと窓を開けた風や、夜に聞こえてくる虫の音に、ああ、秋が来たなと気づく。日常の一コマごとに、ちいさく、でも確実に、季節は巡っていきますね。

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