
こんにちは。
今回は、司書でこぺんが選ぶ春の俳句10句をご紹介します。俳句、好きなんです。
糸屑をつけて昼寝を戻り来し
ー西原天気
明るくてまだ冷たくて流し雛
ー森澄雄
俎板(まないた)を蓬(よもぎ)の色にして刻む
ー松尾康乃


花菜風君洗濯をしているか
ー神野紗希
たくさんの頬やはらかく卒業す
ー岩田由美
はくれんは生まれる前に咲いてゐし
ー山本洋子
ごはんつぶよく噛んでいて桜咲く
一心に生きてさくらのころとなる
ー桂信子


蝶々のあそぶ只中蝶生る
ー高柳克弘
どちらからともなく朧だねと言ふ
ーしなだしん
目のふちが世界のふちや花粉症
ー山口優夢
結婚は夢の続きやひな祭り
ー夏目雅子
俳句は、写真のように、そして読み手の想像力によって写真よりもあざやかに、場面や心情が浮かぶところが私は好きです。

