あのとき、なんであんなこと言ってしまったんだろう…
もっと感じよく振舞えたらよかったのに…
このようなネガティブ思考がぐるぐる止まらなくなることはありませんか。
苦しい思考を意思の力だけで断ち切るのは至難の業ですね。
この記事では、ノートを使ってネガティブ思考を止める方法について解説します。手軽にチャレンジできますので、よろしければお試しください。
ネガティブ思考の原因
物事を深く考えるということには、本来良い面がたくさんあります。
思考の深い人は、試行錯誤をいとわず優れた作品をつくりあげたり、新しい角度からのアイデアを生み出したりすることができます。
深い思考がつらいものに変わるのは、その思考が頭の中で無限ループを始めたときです。
牛が牧草をもぐもぐと反芻して味わうように、何度も同じ思考を繰り返してしまうのですね。
出口を失った思考は、肥大化します。
思考の深い人は、いろいろな側面から未来を考えることができるため、危険予測に長けていることが多いです。
危険予測は優れた能力ですが、過度に危険にフォーカスしてしまうと、実際には起きていない悪い出来事に思いを巡らせて、思考に不安や妄想が加わってしまいます。
内省的であるという側面は、物事を慎重にすすめたり改善点を見つけたりするのに役立ちますが、度が過ぎると反省点ばかりが目についてしまい、自己嫌悪に陥ってしまいます。
本来役立つものである思考が悪いほうへ向かいすぎてしまったとき、人はネガティブ思考のループにはまってしまうのです。
ノートに書くメリット3つ
ノートに書くことのメリットには次の3つが挙げられます。
- 「自分」と「思考」を分けられる。
- 「事実」と「妄想」を分けられる。
- データとして蓄積できる。
「自分」と「思考」を分ける
ノートに書くということは、自分の中に渦巻いている思考に出口を作ってあげるということです。
ノートという自分の外側に思考を吐き出してあげることで、思考はいったん自分を離れます。
「自分」と「思考」を分離することで、心に抱えていた重たい荷物を下ろすことができます。
「事実」と「妄想」を分ける
思考を客観的に眺めると「事実」と「妄想」を分けて考えられるので、妄想が膨れあがるのを止めることができます。
たとえばあなたは今「Aさんに頼まれた仕事を断った」ことを気に病んでいるとします。頭の中はこんな感じでしょうか。
感じ悪い人だと思われて嫌われただろうか…。この先自分が頼みごとをしても、もう聞いてもらえないかもしれない…。
今ごろ他の人たちに自分のことを悪く言っているかも…。
ではここで、実際に起きたことだけを見てみましょう。
私は、Aさんに頼まれた仕事を断った。
実際に起きたことは、「私は、Aさんに頼まれた仕事を断った」のみです。そこから続く「〇〇かもしれない」は想像であり、実際に起こったことではありません。
「真実」と「想像」を分けて考えることで、考えすぎていた部分に気づくことができます。
データとして蓄積する
あなたの書いたノートは、あなただけの最強データベースです。
人って毎回同じようなところで悩むものです。人にはそれぞれ思考のクセがあるので、そのクセに沿った悩みに突き当たることになります。
思考をノートに書き溜めていくと、自分の悩みがちなポイントが見えてきます。そうすると、ああ、あの時も同じように悩んでいたけれど結局大丈夫だったな、など落ち着いて対処することができます。
ノートは読み返して効果倍増
思考の内容は、体調や時間帯によって変化します。
とくに寝不足の時は、ネガティブ思考のループに陥りがちなので注意が必要です。
また、夜は必要以上に心配や不安を感じてしまいやすい傾向があります。
ぐっすり眠った翌朝に、自分の書いたノートを読み返してみてください。考えすぎていた部分に気がつくと思います。
この作業を繰り返すことで、「事実」と「想像」の区別がつきやすくなり、冷静に判断できるようになっていきます。
私も、夜書いたノートを朝読み返すとツッコミどころ満載だったりします。
ノートに記録がたまってきたら、実際起きたことと、起こらなかったことをマーカーで色分けしてみてください。
実際に起こらなかったことは、心配しすぎていた部分ということになります。
心配しすぎていた部分がけっこうな割合を占めているのではないでしょうか。
心配していたけれど実際は大丈夫だった、という経験は大切です。積み上げていくことで「あの時も大丈夫だったから」と未来の自分を安心させる材料になるからです。
「書く」という行為には、心のデトックス効果があるとも言われています。
ノートとペンがあればできますので、よろしければチャレンジしてみてくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございました。