こんにちは。でこぺんです。
この記事では、学校司書として働く私が、読み聞かせをする際のコツをお伝えします。
第2回目は、絵本の読みかたや声の大きさについて解説します。
いちばん後ろの人に聞こえる声で
どれくらいの声の大きさで読めばいいのかな…。
無理に大きな声を出さなくても大丈夫ですよ。
いつもの声で、いちばん後ろにいる聞き手に語りかけるように読んでみてください。
案外、声を張り上げなくてもよく聞こえることに気が付くと思います。
「いちばん後ろにいる聞き手に届く声」を意識すると、自然とちょうどよい音量になります。
ゆっくりと読もう
聞き手は、言葉を聞き取りながらお話を理解していきます。
言葉の意味がよく伝わるよう、ゆったりとしたペースで読むことを心がけましょう。
普段の会話のようなスピードだと、聞き手がお話に追いつくことができません。「ちょっとゆっくりすぎるかな?」と思うくらいがちょうどいいです。
緊張していると、つい早口になりがちですよね。私もそうです。
そんな時こそ「ゆっくり読み」を心がけてみましょう。
緩急は「間」で演出する
基本はゆっくり読み。では、ハラハラするような場面やたたみかけるような調子は、どうやって演出するのでしょう。
「間」の長さを変えることで、雰囲気を変えることができます。
読むスピードはそのままに、間の長さを変えてみましょう。
- 文と文の間を長くとれば、よりのんびりした雰囲気に。
- 間をあまり取らずにどんどん詰めてゆくと、スピード感や緊迫した雰囲気の演出に。
同じ場面でも間の取りかたで雰囲気が変わるので面白いですよ。
いろいろ試してみてくださいね。
セリフは演技しなくてもOK
人物になりきって読むのはちょっと、はずかしいな…。
なりきって演技しなくても大丈夫です。
セリフなどを、オーバーな言い回しで言うのははずかしい、という方は多いと思います。
セリフなどは、とくにオーバーな演技は必要ありません。淡々と読むだけで充分です。
地の文(セリフじゃない文)と比べれば、多少は声のトーンなどを変えたりはしますが、たとえばアニメのような演技はしなくてOK。淡々と読むだけでも充分です。
登場人物のキャラクターを読み手が演じすぎないことは、聞き手が自由に想像をふくらませやすいというメリットもあります。
聞き手との交流はアイコンタクトで
読み聞かせをしていると、子供たちがいろいろなリアクションを返してくれることがあります。
反応を生で感じられるのが、読み聞かせの楽しいところですね。
ですが、お話を止めて子供たちの声に答えてしまうと、せっかく引き込まれていた物語が途切れてしまいます。
読み聞かせ途中での子供たちの声には、さっとアイコンタクトなどで答える程度がいいと思います。
たとえば、
- うなづく
- ニコっとする
- 「そうだね」「どうかな?」など短く返答する など
質問などには、最後まで本を読み終えたあとで「さっきの質問はね…」などと答えてあげるとよいと思います。
生き生きした反応は、読み聞かせならではの醍醐味です。ぜひ子供たちと一緒に楽しい時間をすごしてくださいね。
最後まで読んでくださってありがとうございました。